「忘れたのかい
魔女だよ。魔女が帰ってきたんだ」
ある片田舎で、連続殺人事件が起きていた。
そんな夏に、高校1年生の永田路洋は1本の電話を受ける。
「魔女が帰ってきた」と言うその電話で、4年間完全に記憶から抜け落ちていた忌まわしい事件を思い出す・・・。
あの小林めぐみのサスペンスホラー、というジャンル分けで良いのか悩む夏の怪作。
作風変わりすぎです。
彼らとひと夏を共にした魔女、とは、ただの浮浪者だったのか、それとも本当の魔女だったのか。
というの主軸の謎を追いながら、歪んだ家族関係に苦しめられる少年たちの物語が語られます。
世界の非情さに翻弄されて残酷に生きていく子供たちという図式は桜庭一樹っぽい感じです。
ストーリーの薄暗い印象も。
最後まで、ミステリーとしてお話にオチが付くのかホラーとして収束するのか見極めが付けられなくてドキドキしますが、読み応えはたっぷり。
救いは果たしてあったのかなかったのか?
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