2年近い調査で明らかになた定在波の姿は、
両端がレーザーを反射する作用をも持つ重力場からなる、
直径1200万キロメートル、全長5380光年の、
銀河系を垂直に貫くレーザー光束だった。
地球から3光日という太陽系の端っこにとんでもないスケールの舞台があって、
そこで不可思議な出来事が起きる。
その原因は何か?
そもそも何故こんな光束が存在するのか?
地球からやってきた教授の謎めいた目的とは?
というストーリーは、まさにハードSFそのものといった感じ。
つまり、SF的なもの・舞台についてのあれこれがメインで、決して背景にはならない。
ラストで明らかになるバビロニア・ウェーブの全貌には、急激に視野が広がる、SFならではの気持ちよさを感じさせてくれます。
30年以上前の本ですが、古さを感じさせない良作。
・・・古さといえば、ひとつありました。
「セチ」が「CETI」と書かれています。
今は、
「SETI」―Search for Extra-Terrestrial Intelligence―地球外知的生命体探査
と言います。
当時は、
communication with extra-terrestrial intelligence―地球外知性との交信
だったのですね。
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