もう一度康江を振り返ることはなかった。
正しい行きずりの関係のように。
ずっと勧められていたのだけど、デビュー作がダメだったのでそれ以来避けていた有川浩。
失敗しました。
もうちょっとガマンして読んでおくべきだった。
実在する駅と沿線を舞台にした群像劇。
すれ違う人々、それぞれのドラマがほんの少しずつ絡みあう。
というお話。
恋の始まりがあり、復讐の終わった女がいて、
友達との会話に花を咲かせる女子高生たちがいれば、
友人関係を終りにしたいと思う主婦がいる。
孫と祖母がいて、恋の終わりもある。
たまたま同じ車両になっただけの人の、たった一言が人生を変えてしまうような感覚が好きです。
登場人物たちも好感がもてて良い。
特に、「かっこいいおばあちゃん」時枝が最高。
惜しむらくは、考え方がみんな似通ってて区別しづらい。
知性的で理性的で、思ってることに共感できるんだけど、登場人物みんなそうだ。
群像劇や連作短編というジャンルがそもそも好きなのもありますが
とても楽しめました。
映画化もしたそうで、観に行きたいが・・・。
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