2011年9月9日金曜日
クォンンタムデビルサーガ アバタールチューナーⅢ / 五代ゆう
「それでも現に<神>は存在するのだ、と言ったらどうする」
という、読み応え満点でお届けするアバタールチューナーⅢ「第2部・辺土篇」です。
後書きによれば、
「なぜジャンクヤードができたのか」
「セラの正体や生い立ちはなんなのか」
「最後に現れたサーフそっくりの男はだれなのか」
等々の謎に答えが出る謎解き篇となっております。
太陽光を浴びただけで身体が結晶化し、死に至る「キュビエ症候群」が席巻する終末な舞台で、
地球生命存亡を懸けた、上位存在とのコンタクトを目指す<神>モノで、
その<巫女>が「マクロな量子的存在」で、
かつデジタルデータしか認識できないというサイバーな展開。
そして主人公は精神構造を操作する、「精神技術者」でしかもサイキック。
これが舞台背景の説明のためだけに用意された物語だと思うと、
要素詰め込みすぎじゃない?もったいなくない?
とも思ってしまいますが面白いので良し。
能力バトル、ただしちょっとSFの香り、からここまでストレートなSFに持ってくるとは。
Ⅱの、あの終わりから突然ヒート=穂村一幾が主人公で始まるのはちょっとびっくりしましたよ。
しかも性格違いすぎる!っていうかみんな性格違いすぎる!あれ、ゲイルさんは?
と楽しめることいっぱいです。
裏話って楽しいですよね。
<ジャンクヤード>が出てくるまでは、いつになったら出てくるのか~、とジリジリさせられます。
ジャンクヤードの話に期待感を持って読み始めると、それまでが冗長に感じてしまうかも。
終盤の急展開具合は、手に汗握りますよ。
「すると史上初、チューリングⅡをパスしたAIが現れたというわけなのね」
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿