老いた世界にふさわしく、地球にはクモの巣がはりめぐらされたのだ。
はるか未来。
太陽が大きく赤く膨らみ、地球は熱く熱せられている世界。
地上に生きる動物はたったの5種類となってしまい、地を支配するのは植物たちだった。
という「地球の長い午後」。1961年の作品です。
図書館の本ですが、とっても年季が入ってます。ボロボロの一歩手前。往年の名作感たっぷり(?)
遠未来の終末的世界設定はマンアフターマンっぽくて楽しいです。
自転が太陽に対して完全に止まってしまっているので地球の半分は永遠の夜、半分は永遠の昼。
その昼部分の大陸はひとつの大木、ベンガルボダイジュが覆っています。
植物たちは消えた動物たちの生活圏を肩代わりして動けるようになり、弱肉強食の争いをしています。
人間はというと、生き残った5種類の動物にかろうじて入っていて、捕食植物から隠れ生きる生活をしている。
そして月は地球ー太陽間のラグランジュ点に固定されていて、地球との間に宇宙を渡る植物ツナワタリによる糸が張り渡されている。
そんな世界です。
実際には自転が止まると昼と夜の温度差で、特に黄昏地域は常に暴風域になって暴風グレンたちは吹き飛ばされてしまうと思いますが、その辺は古い本なので…。
ストーリーよりは世界の説明がメインな感はありますけれど、一読の価値はあり。
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