「ああ。きれいだろ、俺たちの新しい地球は」
星間移民船ジュブナイル、後編。
さらに3年経ち、シンゴたちは18歳になり、船は後10日で目的地タカマガハラⅡの周回軌道に乗る予定。
人々と共生しているゼリー状生命ベガーを巡る、子供たちと大人たちとの溝はむしろ深まっていた。
そんな中、スイレンの書き上げたベガーの生態についての論文が新たな火種となり…。
というお話。
とっても良いジュブナイルSFでした。
目的地到着という希望の日が、ベガーに対する社会のあり方が変わる変革の日でもあって、
その日までになんとか力を付けてベガーを護ろうとする子供たちという図式が、読んでいて応援したくなってしまいます。
悲壮なまでのがんばりを見せるキリナ、スイレン、ケンたちとあくまでお気楽な彼女の対比が面白い。
スイレンは幸せになってくれたのでしょうか…?
ラストの余韻感も好きです。
鯨というと、「クジラのソラ」のクジラを思いうかべてしまいますが、関係あるのかな?
読み返してみると発見が、あったりすると楽しいのですがさて。
「シンゴは偉くなった」
「六年前よりずっと頼もしくなった」
「わたしもがんばらないと」
ーーもうすぐ旅は終わる。
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