22世紀。
火星で発見された「地上絵」、それはナスカの地上絵と同じ物だった。
そこには宇宙人のメッセージが秘められていた。
という冒頭から最高潮な感じの小松左京。
日本SFの名作として名高い(らしい)、彼の代表作、その上巻です。
「木星太陽化計画」とか、「宇宙考古学」とか、「木星の雲の中に沈んだ、宇宙人の遺跡船」とか、わくわくするワードが一杯です。
前半、あんまり動きがなくて退屈かな?と思いながら読んでいましたが、
彗星源探査に向かった有人船にトラブルが!
というあたりからジェットコースターのように面白くなります。
だれも知らない木星の雲の中をリアルに詳細に描写してしまうあたりはさすがだな~と思ってしまいます。
宇宙船搭載のAI(なんて言葉は当時なかったのか)が、妙に人間臭いのが好きです。
「ヤマモトヨーコ」にも惑星点火器というのが出てきたし、
「天冥の標」には、木星の大気に浮かぶ宇宙人の遺跡が出ていたり、やっぱり後世に多大な影響を与えているんだなと実感できる一冊。
下巻を読むのがすごく楽しみ。
「それで、まさかその『母船』が5万年後の今も、
木星大気の中をただよっている、というわけじゃないだろうね・・・・・・」
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