「真打ちは遅れて来るものよ。
もしくは結局来なかったりね。」
という涼宮ハルヒ、最新刊。
初回限定版には短編入りの小冊子も付いて、上下巻セット販売です。
すっかり忘れた頃に出たなと思っていたら4年ぶりだったそうで、どうりで前回のお話を思い出せないわけです。
シリーズ終盤の続きもので前半出しておいて後半が何年も出ないなんて、ひどい話もあったものですけれど、
「主人公死亡!」で前編が終わってその後編が出るまで6年耐えた、ろくご者には死角はありませんでした。
・・・小説なんてジャンルには良くあること、と言ってしまうと涙がこぼれてしまいそうですが。
さてそのハルヒ、今回はαパートとβパートでなにやら平行世界な感じで進んでいるぞ?というお話でした。
進級したSOS団に新入団員が入ってくる、日常ドタバタ思わず頬も緩むαパートと
ハルヒの能力を奪おうと画策するニセSOS団と対決するキョン、なシリアスβパート。
全体的には、楽しく読めました。
前回から新登場の佐々木も好きになれるし
今回の新キャラ、ヤスミもハルヒを後輩キャラにして屈託なくしたらこんな感じかなあという、理想のハルヒって感じで良い。
もっとたくさん出してくれても良かったのに。
硬軟入り乱れてバランス良いんだけど、しかし、
これって分冊にするほどの内容だったかなあというのが正直な感想です。
ハルヒだと思って読むとちょっと冗長。
「学校を出よう!」の訳のわからなさに近い印象。
キョンの独白が回りくどすぎていつも以上にイライラする。
ハルヒ、って漢字名は春日だったのか!というか漢字名あったのか!というのが一番の「驚愕」でした。
小冊子は、佐々木とキョンの中学生時代の1エピソード。
可愛らしくてたいへんよろしい。
「今日からわたしはSOS団の一員です!
よろしくお願いします!」