「わたしは『こころ』なんて暗い話、なんで夏目漱石は、神経症だの胃潰瘍だのになりながら書いたんだろうと思いました。」
「でも、きっと人は『こころ』を見つめることが必要なときがあるんです」
文学少女シリーズ、外伝3部作の完結編。
前半の題材は夏目漱石「こころ」です。
教科書で読んだ記憶はありますが、ご他聞にもれず重っ苦しい話です。
でも最後には寂しさとか後悔を含みながらも爽やかに締めてくれます。
神のような遠子先輩と違って、二人三脚でがんばる先輩後輩は読んでいる方も力が入ってしまいます。
卒業部分は短編程度で、題材は「櫻の園」。
こちらは通しで爽やかな感じ。穏やかな気持になってしまいますよ。
人が死んだり、絶望に取り込まれたりしてしまう暗くて重い話ばっかりですが
それでも希望を!
というのが結局のところ、このシリーズの魅力だったんだと思います。
それと文学作品への見方を変えてくれたところ、かな。
そう、とても魅力的な作品でした。
「今のわたしには、この物語のラストシーンから"希望"を読み取れます。
そのあとに続く素晴らしい"未来”を想像できます。」
「だから、わたしは大丈夫です」
自分は、こんな風に、物語の先を"想像"出来るようになれただろうか?
0 件のコメント:
コメントを投稿