2019年8月28日水曜日

著者 : 劉慈欣
早川書房
発売日 : 2019-07-04
>現代SFの歴史を大きく塗り替えた一冊
>小説のテーマはファーストコンタクト。カールセーガンの『コンタクト』とアーサー・C・クラークの『幼年期の終わり』と小松左京の『果しなき流れの果に』を一緒にしたような超弩級の本格SFである。
――訳者あとがきより

アジア初のヒューゴー賞受賞作、3部作の1作目がついに邦訳されました。
中国SFはほんと今、熱い!
読み応えあって面白かった!できれば事前情報なしで読んでいただきたい作品。しかし一般向けにも話題になってるようだけど、果たしてSFファン以外に面白いと思ってもらえるものだろうか…?

イーガン『宇宙消失』みたいなの始まったり
小川一水『アリスマ王の愛した魔物』の人力コンピュータが出てきたり
フォワード『竜の卵』みたいな超技術展開が始まったり
まあスケールがデカくてよろしいです。
VR世界「三体」の無常観も良かったなー。
太陽を3つ持つ惑星の知的生命というネタも好きすぎる。

SFガジェットのかたまりみたいな小説でした。
序盤の文化大革命のあたりはちょっとページが重かったけども、ミステリ仕立てで謎がばらまかれつつVRゲームの攻略が始まる中盤はわくわく、怒涛の超展開な終盤はもう「えー!?」の連続でなんというか、お腹いっぱい。「牧場主」が出てくるという期待があったのでそこだけやや肩外し。

このスケール感であと2/3あるとか、続きにも大いに期待。来年か・・・。英語版はハードル高そうだしなあ・・・。

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